胃は一年中冷えている
昔に比べて、天候は変化しつつありますが、エアコンの発達により、蒸れる梅雨や、猛暑の夏も何とか凌げます。
ところが、便利に慣れ過ぎて、社会人になると意識して運動や身体を動かさない限り、総じて体力・筋力が落ちています。大きい地震があると、駅のエスカレーターが暫く停まることがありますが、昔は駅だけでなく、会社も含め、階段を上り下りするのが当たり前でした。身体を使うことが、自然と生活の中に組み込まれていたのです。
体力低下の他に、体温の低下もあります。
階段世代と、エスカレーター世代では、比較すると1度体温が違うと言われています。
有名な石原結實博士は、理想体温の約36度から1度下がるだけで、ガンや様々な疾病を招きやすくなると表明されています。
猛暑の夏、日本人は昼食に冷やし中華やそうめんなどを好んで食べます。ところがですね、元々エアコンなど行き届いていない時代に考えられた食べ物を、環境が変わった今でも同じように食べるのは身体に良くないのです。こんなこと言うと、店の方に怒られてしまうかもしれませんが、事実なのです。体外はエアコンで冷されているのに、更に、体内に冷たい食べ物を流し込む・・・。
すると、どうなるか?
元気であれば、まぁ何とかですが、疲れがたまっていたり、体力が低下しているときだと、頭痛・腰痛などを引き起こしやすいです。寒期は当然身体は冷えますが、猛暑の夏の方が、エアコンで身体の外側、冷たい飲食の摂取で内側と、更に冷えています。つまり、胃腸は一年中冷えているのです。飲み物はまだ良いのです。しかし、食べ物は消化のため、胃袋の中での滞留時間が長いのです。
「では、仕方がない温かい物を食べるか?!」と言っても、うだるような暑さのときは、やはり気が引けてしまうのは無理からぬことです。
「じゃあ、どうすりゃいいの?」
はい、お答えします。
エアコンが効いている中で、冷やし物を食べるときは、お茶とかお湯を先に飲んでおけば良いのです。胃が拡張し、温まっているので、冷たい食べ物に対応できるのです。これは、冷たい生ビールでも同じ原理です。歴然と違いがわかります。
お寿司に何故ガリが付いているのでしょうか?ガリとは、生姜をスライスしたものです。生姜は身体を温める食べ物なのです。冷や奴の上には、生姜の擦ったものが載っていますが、同じことです。昔の人は、感性でわかっていたのですね。
だから石原結實博士は、生姜紅茶を熱心に勧めておられます。
お湯でも生姜紅茶でも、冷えもののときに試してみられてはいかがでしょうか?