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2018-12-27

私はフェルメール ~20世紀最大の贋作事件~(前編)

あまりに面白い話しをネットで知りまして、関連する本も購入しました。題して「私はフェルメール」。副題が20世紀最大の贋作事件?何の事かと言いますと・・。


第二次世界大戦時、ヨーロッパを支配したナチスは、領土だけでなく、美術品も多数略奪しました。

特に、元帥だったゲーリングは、ナチス高官で唯一の貴族出身だけに、美術品を見る目も肥えていました。中でも、フェルメールの幻の宗教画はマニアの中でも、垂涎の的でした。何とゲーリングは、手中に収めていたのです。

映画にもなりましたが、戦争末期、美術品を取り返すことが使命の、ミケランジェロ部隊なんてのもあったのです。部隊の働きにより、ゲーリングが洞窟の中に隠していた多数の美術品を発見できました。保存状態も良く、隊員一同、ホット胸を撫で下ろしました。戦争が終結し、各国が盗まれた美術品の回収を始めました。戻ったとはいえ、国の宝を略奪されたことは、我が子を誘拐されたことと同じくらい、憎むべきことでした。

中でもオランダでは、フェルメールの幻の宗教画を、誰がゲーリングに売り渡したのか?ナチスに協力しただけで、死刑になると言うのに、国宝を売り渡した売国奴は許しておけぬ!国を挙げて探し出せ!こんな気風が沸き起こりました。調査班の必死の捜査により、とうとう、犯人を特定できました!

犯人の男は、ファン・メーヘレン という名の画商でした。すぐに裁判にかけられ、判事は幻のフェルメールの宗教画の入手方法や、ゲーリングとのやり取りを詰問します。すると、彼は意外なことを口にします。

「ゲーリングに、(今の金額で、数千万円➕略奪されたオランダの絵画300枚と引き換えに)フェルメールの宗教画を売り渡した」
「 しかし」
と 彼 は言葉を続けます。
「渡したのは、全てフェルメールの偽物だ」
これには、一同ビックリ!
判事が
「では、あなたはナチスをまんまと騙したのか?一体、誰があんな素晴らしい絵を描いたのだ!」
ファン・メーヘレンは答えます。
「私が描いた」
一同、更にビックリ!20世紀最大の贋作事件の顛末が始まりました。

続く

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