ノーベル賞科学者VS最強棋士
ご存知、旭化成名誉フェローの吉野彰氏が、先だってノーベル化学賞を受賞されました。素晴らしいですね!毎年日本人が受賞しているので、日本では良い意味で、さほどの騒ぎではありません。捏造でノーベル賞を取ろうとした、意地と劣等感を埋める為だけに欲しがっているどこかの国とは大違いですね。

吉野彰さんより以前に受賞された、これまた良くご存知の、ips細胞の山中教授と史上最強棋士の羽生善治さんの対談が去年ありました。
講談社が一冊の本にまとめたのですが、メチャクチャ面白いです!
タイトルは、人間の未来・AIの未来。
内容をピックアップすると、
◆なぜ棋士は人工知能に負けたのか?
◆人間は、将来AIに支配されるのか?
◆人間にできて、AIにできないことは何か?
◆10年後、100年後、世界はどうなっているか?
膨大なので、今回、なぜ棋士は人工知能に負けたのか?を抜粋すると・・
まず、2016年3月。世界トップクラスの、囲碁棋士イ・セルドンさん(韓国)が、人工知能に、4勝1敗で負ける。
羽生「負けるはずがないと思われていた。少なくとも、囲碁は後10年は平気と言われていました」
山中「それくらい、人工知能の強さは、予想を超えていた?!」
羽生「将棋ソフト(ボナンザ)も想像を超えるスピードで強くなつています」
山中「チェスに関しては、IBMのコンピューター、ディープ・ブルーが世界チャンピオンに勝ちましたね」
羽生「ディープ・ブルーは、1997年に、ロシアの世界チャンピオン、ガルリ・カスパロフに勝ちました。ディープ・ブルーには、当時でも100万局以上の棋譜が、データベースに搭載されていました。1秒間に2億局面を考えられるハードです。データとハードの力で勝ったわけです」
山中「今のコンピューターの技術をもってしても、総当たりだと計算できないくらいの組み合わせになりますね」
羽生「アルファ碁では、機械に学習させることで強くなるディープラーニングがあります。次は、機械同士の対戦で強くします。1秒〜10秒で一局といったスピードで、何10万局の対戦記録が蓄積できるので、人間とは全くスケールの違うスピードで強くなっていきます」
山中「ここ数年、将棋ソフトが急激に強くなっているのは、何か理由があるのですか?」
羽生「ギットハブというサイトがあり、誰でも分析や研究ができるようになっています」
山中「そこは、チェスや囲碁のソフトとは違うところですね」
羽生「みんなインターネットを使って練習するようになりました。ネットのおかげてどこにいても対戦できるようになりました。そして、ソフト、プログラムをいかに有効に使っていくかが若い世代に求められる能力になってきています」
〜以上、ほんのちょっとですが、将棋のみならず、何を中心に世界が動いているか、垣間見ることができたのではないでしょうか?
対談の中にも、AIに反発して自力で勉強する人と、考えるべきところは自分で考え、不用なところはAIに任せる人がいるというクダリがあります。私個人も、後者を選びますね。頭と心は別物です。だから、人工知能はできても、人工心能はできないのです。まぁ、人工知能を発展させている方々は、完成したら、自分は神になるのだ!何て思ってるでしょうが!?
帰納は発展しても、演繹はできないのです。それも、年数が過ぎればわからないなんてなったら、闇ですな。まさに、映画ターミネーターの世界ですね。
去年、荻窪からのクライアントさんと15年を超えるお付き合いになったので、赤坂の名物料理店「忍者赤坂」で、感謝食事会を開きました。
我々の居た個室の壁に、色々なサインが書いてあったので、店員さんに尋ねると、i p s細胞の山中教授、サザンの桑田さん、悪名高き小泉首相や、アメリカの有名なバスケの選手など錚々たるメンバーの記録でした。
ちょうど、山中教授のサインを背に食事をしていたアナリストのHさんは、出身が同じ京都大学でした。ご本人も、目に見えない縁かな?と言われてましたが、私もその通りだろうと思いました。アナログと言われようが!
まぁ、私は整体の世界に於いて、新しいコースを早く完成させて、実証するしかないですな!演繹だぁ!