部下・スタッフを、操る!? ~その3~
さて、ご推薦した「WAVE」という映画を素直に観た方!或いは、意地を張って未だに観ていない方!?人間、反応は様々ですね。でも、大筋素直さを持った人間が、最終的に納得のいく境遇を送れているように見えますが・・。
さて、映画を参考にしながら、どうやってバラバラの人間関係を強固に導けるのか?に焦点を当てましょう!
今年は、やたら台風がやって来ますが、人も同じく、求心力がパワーを産み出しています。
台風の場合は、「台風の目」が中心・求心になりますが、人はトップ、即ち中心人物ですね。どうも特別凄くなくてもいいようです。
例えば、ヒトラーは中肉中背で猫背。演説をしていない時は目立つ存在ではありませんでした。勿論、演説に関しては天賦の才があり、ヒトラーに批判的な人達でさえ、実力は認めていました。問題は、実際よりも大きく見せる、否、嘘か本当かわからなくても立派に見せかけることが、ポイントです。予言や不思議なショーを演じるハヌッセンという男から話し方の、特に間のアドバイスを教えられ、専属のカメラマンとポーズの研究をし、オペラ歌手から発声法を学び、天才映画監督、レニ・リーフェンシュタールに偉大に見える様に撮らせ、部下の、宣伝術の魔術師と言われたゲッベルズに誇張して宣伝させる!
つまり、求心力を作ったわけです。映画WAVEでは、作る作業はありませんでしたが、最初からリーダーを顧問の先生にしようと、全員納得の上で始まったから、省けているのです。人は接触回数で親しみが湧く、と言われています。最初違和感があっても、共通のこと、制服、仕草、合言葉を繰り返すことにより、いつのまにか自己は、全体に埋没しているのです。
共通項を増やせば良いのです。即ち、知らない内に、自分のクセとか意識の持ち方をスライドさせられてしまうのです。
例えば、店でも同じ制服というのは良く見かけますが、これだけではてんで甘いです。
わかりやすく、仮に中小企業の小さな会社があるとしましょう。
あくまでも、例えばですが、統一し、一丸となって上昇するよう、社長が望んだ場合・・。
同じ制服にする。毎朝、ありきたりのラジオ体操ではなく、やや、汗の掻くストレッチ又はヨガをやらせる。最初は難儀しても、慣れてくると達成感と共感が生じる。独特の、挨拶や仕草などを作る。全員で行うと、くだらない、照れ臭いと思っていた動作が当たり前になってくる。共通の敵、目標を明確にする。ここで、お互い相乗効果が出る。
現在は、マツモトキヨシとかセガミとかの薬局が多いですが、昔々、ヒグチ薬局というチェーン店がありました。テレビで、当初全国で支店を427店作る!と繰り返し宣伝しました。社長自ら出演し、「目標!427店!」と派手に演出しました。やがて達成すると、レベルアップして、927店になりました。これまた達成すると1427店!に更にアップしました。お茶の間で、笑って見ていた視聴者もいつのまにか、刷り込まれ、真似をして口に出したものです。
中心を定め、共通項によって、求心力を作り、同じ敵、同じ目標を明確にして、何度も反復するのです。なぜ、この辺から台風のようなパワーを産むのでしょうか?
それは、個ではできないパワーが、衆になると、自分が大きくなったように錯覚するのです。
よくダンプの運ちゃんが大きい車を運転することによって、気が大きくなる!と聞いたことはないでしょうか?意識していなくても、自分に自信がない人は、車に乗ると本性が出て、車の大きさや性能が己のパワーと勘違いするのです。
大手企業に入社したての若造が、酔っ払って飲み屋で自慢して、醜態を晒していた事がありますが、同じことです。
霊長類最高の脳が、簡単に錯覚したり、刷り込まれたり、騙されてしまうのだろか?
そんな疑問を持ったあなたに、こんな本があることを、お伝えします。
ラマチャンドランという、インド系アメリカ人の書いた有名な本です。「脳の中の幽霊」!
この中のひとつを、明治大学教授の栗本先生が実践されて証明したのです。名付けて、ミラー・ボックス!これで、確か脳梗塞でしたか、後遺症に悩む栗本先生は、脳を騙し、動かぬ手を動かせるようになったのです。
まだ続く