部下・スタッフを、操る!? ~その1~
自営業者でも、会社で指導する立場にある方にとっても、人の使い方に悩むことは多いと思います。
昔から、人を扱えて一人前!と、どの業種でも言われるのですが、これだけ情報が手に入りやすい時代なのに、何故か悩みは尽きません。何故でしょうか?
それは、上辺の情報だけで、心という核心が理解されていないからにほかありません。ひとつ、核心に迫って部下・スタッフを思い通りに動かしてみようではないですか?!
1969年、アメリカ・カリフォルニア州カバリー高校のロン・ジョーンズ教師は、ひとつの実験を始めました。アメリカの気風に育った生徒には、ドイツ国民が、何故ヒトラー政権を支持したのか理解できませんでした。生徒達は、記録映画や、当時の人の証言を聞いてもピンとこなかったのです。
「では、実際にやってみよう!」
ジョーンズ教師の思いつきで、体験授業が始まりました。
初めはゲーム感覚で、規律を作りました。自由の国アメリカで育った生徒達は、個人主義のため、まとまりがなく、いつもだらけた雰囲気でした。馬鹿にしながら始めたものの、思いのほか、生徒達がのめり込んできたので、次の日も実験は続きました。
ジョーンズ教師も、少し悪ノリしたのでしょう。自ら指導者を演じ、
「我々は崇高な目的のため、団結しなくてはならない。理念のために行動して初めて優れた力を得られるのだ!」
と演説をぶちまかまします。
新しい実験は、サード・ウエーブと名付けられました。やがて、生徒自ら共通の腕章を作り、旗・服装・髪型まで可能な限り統一し、さながら軍隊のようでした。
勢いに乗った生徒達は、ジョーンズ教師の範疇を超え、勧誘運動や、反対派を差別や、暴力で鎮圧しました。何と、生徒達は、制御不能になり、この危ない実験をやめるよう、校内外から声が上がりました。
さて、ジョーンズ教師は・・・
続く